
なぎ(黒川なぎさ)
ヨガスタジオ「spaceわに」運営スタッフ、アライメントヨガ練習生
働けば働くほど体調を崩し、職を転々としていた20代。心と体を鍛えるために、2015年からヨガを始める。飽き性のはずが、なぜかヨガだけは続いており、そのおかげで、幼少期から感じていた生きづらさを、個性として活かせるようになってきた。
現在は、spaceわにの運営に携わりながら、ヨガクラスを開催したり、写真撮影を承っている。
photo by NAOKI MIZOKUCHI
◎もうちょっと長いプロフィール
1987年大阪府岸和田市生まれ、神戸市在住。
20代はデパート社員、商社での経理事務、神具店での製造スタッフなど、いろいろな職を経験する。働けば働くほど、体調を崩してしまう自分自身の心と体を鍛えるために、2015年からヨガを始める。
最初は楽しかったヨガが、始めて2年くらい経った頃から「毎朝ヨガの練習をしなくては」「誰よりも上手にポーズをしなくては」と、どんどん執着するようになり、ヨガをすればするほど苦しくなって、しばらくヨガから離れる。
ヨガから離れて2年ほど経った頃、ふと恋しくなり、生理解剖学でお世話になったMaki先生のもとで、ヨガを再開することにする。
Maki先生のヨガは、その瞬間の自分がどう動きたいか、丁寧に身体と対話しながら進めていくので、自由で、ただただ楽しいものだった。
その再会をきっかけに、神戸のヨガスタジオ「spaceわに」主宰のぬんさんを紹介してもらい、2019年からぬんさんのもとでも、ヨガを学び始める。
ぬんさんのヨガは、私が一度陥ってしまった「こうでなければならない」という執着や、正しい・間違いというジャッジが一切なく、ヨガというのはマットの上だけでなく、生き方そのものだということを教わる。
2021年、博多の針尾阿希先生のアライメントヨガに出会う。
あき先生のヨガでは、ポーズの美しい形にこだわるのではなく、骨格に合った身体の使い方を、自分の身体の感覚を使って探求しいく。細かい筋肉のコントロールが必要なので、地味で地道で、筋肉痛からは逃れられないけれど、続けているうちに姿勢や身体の使い方がどんどん進化している。
これまでの自分が避けてきたような難しいポーズにも、あき先生は「やってみたい」と思わせてくれる不思議な力があるので、自分の殻を破って、どんどんチャレンジするようになった。そうやって、いつもと違うポーズや、体の使い方を取り入れてみると、内面的なこだわりや固定概念にも気づくことができて、心の在り方にも変化がみられるようになった。
まき先生、ぬんさん、あき先生との出会いのおかげで、それまでは感じていた”生きづらさ”を、強みや個性として活かせるようになり、完璧じゃなくても、このまま何者にならなくても、ここに存在していていいんだと心から思えるようになった。
いまだに飽きることなく、おもしろさの増していくヨガの魅力を、一生かけて探求していきたい。
◎めっちゃ長い、ヨガ歴プロフィール
◆ヨガを始めて1ヶ月ごろの私。
立った前屈(左)では、かろうじて指先が床についているが、最初は全く届かなかった。
ヨガクラスに参加すると必ず何回もやるダウンドッグ(右)も、正解がわからず全身痛くて、苦痛だった。


◆ヨガをはじめて2年くらい経った頃。
身体はどんどん柔らかくなり、できるポーズも増えてきた。
ただ、この頃から「毎朝ヨガの練習をしなくては」「誰よりも上手にポーズをしなくては」と、どんどん執着するようになり、ヨガをすればするほど苦しくなる。
最初は、週1でクラスに参加する程度だったのに、ワークショップ、連続講座やティーチャートレーニングに参加しまくって、お金がいくらあっても足りないのでは?と、ちょっとヨガ業界が怖くなって、しばらくヨガから離れる。
(色々あったけど、今になって思うと、全部参加したい!負けたくない!まだまだ足りない!もっともっと!という私のエゴのせいで、お金を使い果たしていたと気づく)


◆Maki先生のもとで、ヨガ再開
まき先生は、2年前に数回会っただけの私との会話を、鮮明に覚えてくれていた。
久しぶりのまき先生のクラスで、水を得た魚のように元気になり、この再会をきっかけに、ヨガを学びなおすことを決める。
まき先生が、私の暗黒ヨガ執着期に、種を蒔いていてくれたおかげで、2年後に芽が出て、今の私に繋がっている。私も、こんな風に種蒔きできる存在でありたい。
一番手前に座っているピンクのレギンスのポニーテールが私。全然見た目が違う。



◆ついに、ぬんさんと出会う
Maki先生から、「spaceわに」主宰のぬんさんを紹介してもらい、2019年からぬんさんのもとでも、ヨガを学び始める。
ぬんさんのヨガは、私が一度陥ってしまった「こうでなければならない」という執着や、正しい・間違いというジャッジが一切なく、ヨガというのはマットの上だけでなく、生き方そのものだということを教わる。
2020年にぬんさんのヨガを集中的に学びたい人のための10回講座を受講。
驚いたのは、ヨガスタジオなのに冷蔵庫が日本酒でいっぱいだったこと。
ヨガをやってても酒を飲んでもいいんや!と、私の中の「ヨガの先生はこうでなければならない」という固定概念が、ガラガラと音を立てて崩れる。


◆ぬんヨガティーチャートレーニング受講
2021年、例のウイルスで、世間がざわめく中、ぬんさんのティーチャートレーニングを受講。状況的に、どうしても会場に来れない人がいたので、ぬんさんがケータイを使って講座のオンライン同時配信に初チャレンジする。
この頃のぬんさんは、このままだったらスタジオが無くなってしまうのでは?と心配するほど、厳しい状況に見えた。わにが無くなったら困る!と、謎の責任感で奮い立ち、配信を手伝ったり、データをみんなに送信したりして、ぬんさんのサポートを始める。
それが後のわにスタッフへの道へと繋がる。



◆あき先生との出会い
そんなティーチャートレーニング受講中に、ゲスト講師である博多の針尾阿希先生のアライメントヨガに出会う。
最初は、身体操作が難しすぎたり、翌日・翌々日と続く筋肉痛にも耐えきれなかったりして、なかなか練習が続かなかった。
その後、他のスタイルのヨガも練習してみたが、やればやるほど、自分の身体の使い方の癖があることに気づき、アライメントの練習を再び始めるようになった。
あき先生のヨガでは、身体が心地よいと感じる方向性を見つけるために、関節や筋肉の誘導がめちゃくちゃ多い。その通りに筋肉を動かすことで頭がいっぱいになり、余計な考えなど微塵も起こらない。
常に何かを考えている頭でっかちな私にとって、こんなに気持ちよく頭が真っ白になる経験は生まれて初めてで、最高に爽快だった。これまでの人生で、いかに頭ばかり使っていたかが、よくわかった。


あき先生は、ちゃんと一人一人の身体の使い方を見て、パーソナルに誘導してくれるので、人によって目指す方向性やポーズの完成系は違うということも理解できるようになった。
地道に身体操作を研究し、身体の使い方や癖を探求していくアライメントヨガの練習は、好奇心旺盛な自分の性格にぴったりで、見た目や柔軟性が、他のどのヨガをやっている時よりも着実に変わってきた。
また、これまでは難しいポーズは「私はできなくていい」と避けてきていたが、あき先生には「やってみたい」と思わせてくれる不思議な力があるので、”できるか、できないか”ではなく、”やるか、やらないか”でシンプルに判断するようになった。
自分の殻を破って、どんどんチャレンジしてみると、内面的なこだわりや固定概念にも気づくことができて、心の在り方にも変化がみられるようになった。
身体感覚が鋭くなることで、それまで意味がわからなかったバンダやクンバカなどのエネルギーワークも、ようやくコツが掴めるようになってきた。
もはや何度博多のお家に泊めていただいたかわからないくらい、公私共にお世話になっていて、尊敬する先生であり、憧れのご夫婦であり、大好きなお友達。

◆アンドレとの出会い
2022年からは、ぬんさんの師匠、アンドレ・ラム先生の来日ツアーのサポートにも関わるようになる。毎年1年前から準備を始めるほど、ガッツのいる来日サポート。(岸和田の人にはわかるけど、まるでだんじり)
当初は、忙しさが自分のキャパを超えすぎていて、私だって普通にツアーに参加して学びたいのに…と、ひねくれていたが、スタッフとして運営に関わる中で、アンドレの生き方や、異国の地に熱い気持ちでヨガを届けに来てくれる純粋な姿に、感銘を受けるようになる。
アンドレのヨガは、まるで「アート作品」のようで、参加者の空気感、開催する会場の雰囲気、天気や気温などを、瞬時に感じとって、流れを作り出してしまう。だから、アンドレのヨガプラクティスは、毎回全く違う感覚や境地に誘ってくれる。
アンドレの尊敬するところは、プラクティスだけじゃなく、普段の立ち居振る舞いにもある。
世界中でたくさんの人にヨガを教えている、すごい先生にも関わらず、常に謙虚。でも堂々としていて威厳があり、周りを圧倒させる存在感がある。
無理に完璧に見せようともせず、無邪気で、いつも自然体。みんなに勇気を与えて、関わる人たちがどんどん笑顔になっていく。
そんなアンドレは私にとって、今や先生というより、お兄ちゃん的な存在として慕っている。


◆わにスタッフになるまで
ティーチャートレーニング修了後の2021年から、わにスタッフとして働きはじめる。
最初は、ぬんさんが何に困っているのかもわからないので、とにかく雑務から始めることになった。そこで、まず頼まれた仕事は、わにのトイレの水洗タンクのゴム交換。
うそやろ…
まさか一つ目で、こんな専門的な業務を頼まれるとは。正直、業者に頼んでほしいと思ったが、とにかく、その時のぬんさんは一杯一杯。これは何とかしてやるしかないと思った。
仕方なく、Youtubeで調べてみると、めちゃくちゃ親切に解説されている。
これ見たら、私でもできる!
紹介されていた道具をAmazonで注文し、Youtubeを見ながらやってみる。
結果、今でも水漏れなく、わにのトイレは保たれている。(我ながら、ナイス初仕事!)
それがわにスタッフの始まり。


デジタル関連、WEB、カメラ、配信業務など、元々そういう仕事をしてきたのかと、よく聞かれるが、全部わにで働き出してから。
必要に駆られて、Youtubeを見たり、友達から教えてもらって、ここまできたので、とにかく何とかなるということを伝えたい。
わにスタッフとして、関わり出した頃は初々しく、ぬんさんの言うことをなんでも聞いていたが、おかげさまで、現在はディレクターとして、スタジオ運営携わるようになり、全然言うことも聞かないし、態度もどんどん偉そうになっている。
◎私のヨガの先生たち
・ぬんさん(ヨガ的な生き方・瞑想・呼吸法)
・まき先生(ヨガ解剖生理学)
・あき先生(ヨガアライメント)
・伊藤武先生(ヨガ聖典・哲学・密教・サンスクリット語)
・アンドレ・ラム先生(アーサナ・呼吸法・瞑想・プラナニードラ)
◎私の好きな人・もの(敬称略)
【漫才師】
・金属バット
・ダイアン
【おじさん編】
・みうらじゅん
【俳優編】
・梶芽衣子
・窪塚洋介
【ドラマ・映画】
・深夜食堂
・めがね
・池袋ウエストゲートパーク
・SPEC
・トリック
【におい】
・淹れたてのコーヒー
・干したての布団
・焼きたてのパン
【食べ物】
・魚介類、特に貝、中でもつぶ貝はダントツの一位
・白ごはん
・焼きそば
・餃子
【飲み物】
・コーヒー
・日本酒
・ビール
◎spaceわにについて
神戸元町のヨガスタジオ。
ヨガを深めたい人が集い、高め合える場。
暮らしとともにあるヨガを目指しています。
◎黒歴史
ヨガをやっている人は、いつだってヘルシーでポジティブ?
そんなことあるもんか。
